The Ritz-Carlton Millenia/リッツ・カールトン ミレニア シンガポール

7 Raffles Ave, Singapore

このホテルが全608室を擁するという事実――すなわちチェックインカウンターが時に空港並みに混みあうということ――に加え、宿泊料が市内の5つ星国際ブランドホテルの中で恐らく最も高額である点を割り切れれば、そこには感動が待っている。

リッツ・カールトン・ミレニア・シンガポールは、かのマリーナ・ベイ・サンズ(MBS)と湾を隔てた絶好の場所に建ち、客室の窓からは市内でも屈指の眺めが楽しめる。空をバックに建つMBSがよく見えるのだから、窓の景色はMBSよりこちらが上と言えよう。

ここは他のリッツ・カールトンとは一味もふた味も違う。建物の設計はプリツカー賞に輝く建築家ケビン・ロシュ氏、そして館内随所にアンディ・ウォーホル、フランク・ステラなどを含む合計4,200点もの現代アートが配してある(iPodで作品の解説が聞けるサービスもある)。作品の大部分はホテルのオーナー、クィー家のコレクションで、クィー家は自ら経営する不動産会社を通じて他にも近隣のコンラッドやセントーサ島にある6つ星リゾート「カペラ」などのホテルを所有する。

リッツ・カールトン・ミレニア・シンガポールの最大の魅力は、何と言ってもその客室だ。平均51平米という市内トップクラスの広さ、そして非の打ちどころのない設計のおかげで、グレードの低いプレミアルームやデラックスルームでさえ窓際にゆったりしたリビングスペースが確保されている。シンガポールでも最上級の客室と言って良いだろう。

客室の向きには、チャンギ空港方面を望む東向きのシティ・ビューと、百万ドルの景色が広がるマリーナ・ベイ・ビューの2タイプがある。ここに泊まる余裕があるのなら、ベイ・ビューの割増室料にも懐が痛まないはず。ここは是非、ベイ・ビューに泊まっていただきたい。

素晴らしい絶景を堪能しよう

インテリアは、寄木張りの床に上質なラグ、部屋を一層広々と見せてくれる金縁の鏡、中で迷子になりそうなほど大型のウォーク・イン・クローゼットといったところ。中でも私たちの一押しはベッドで、糊の効いた真っ白なエジプト綿のリネンが、硬すぎず柔らかすぎずの絶妙なマットレスの上に、ちょっとあり得ないほどきっちりとセットされている。さらに一部の部屋では、大理石張りのバスルームで、バスタブ真横の大きな八角形の窓から絶景が楽しめる。

一度入ったら、出たくなくなる客室であることは間違いない。

シンガポールのホテルの中では、スタンダードルームの広さは一番だ

リッツ・カールトン・ミレニア・シンガポールは確かに一等地に建ってはいるが、マリーナ・ベイ・サンズやサンテック・ショッピング・プラザに近いというだけで、実はあまり便利な立地ではない。中央ビジネス地区とは湾を隔てており、買い物客で賑わうオーチャード・ロードへはタクシーで15分も掛かる。

子連れを歓迎しているホテルでもあり、館内各所、特に見事な25メートルプールでは、ご機嫌なチビっ子たちが闊歩している。ここには、地元のシンガポーリアンも、お気に入りのステイケーション(滞在:stayと休暇:vacationを合わせた造語で、海外やリゾートに出掛けず近場で休暇を楽しむ意味)先として、また4つある人気レストランへ食事を楽しみにやってくる。私たちの御用達はチフリー・ラウンジ(Chihuly Lounge)で、アメリカのガラス工芸家デイル・チフリーの高価な作品が壁を飾り、カクテルは絶品だ。

家族連れ、始終部屋に籠って食事もルームサービスで済ませたいカップル、そして会社の潤沢な経費で泊まれるビジネス客――どんなゲストに適したホテルだろうか? と問われればこう答える。シンガポールで一番のステーキを食べたければ、マリーナ・ベイ・サンズ内にあるウォルフキャング・パックの店「カット(Cut)」へ。豪勢な肉と私たちのお気に入りのカクテルが待っている。一杯目はぜひロンドン・コーリングをお試しあれ。

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