Hotel Indigo Hong Kong Island/ホテルインディゴ 香港アイランド

その都市でトップレベルのホテルを選出するThe Listに、中級に属するIHGブランドが登場するのは意外に思うかもしれないが、ここインディゴ香港は例外だ。香港（と上海）のインディゴは、このホテルブランドのベンチマークとも言うべき存在で、米国のインディゴホテルとは全く別物と言っていい。

香港の中でも比較的小規模なホテル（全138室）なので、サービスは親身で行き届いている。これが、このリストに選ばれたもうひとつの理由だ。

インディゴ香港は、猫の額のような土地に建つ、細長いガラス張りのビル。ロビーと呼べるスペースはほとんどないが、その分を共有スペースの広さである程度補っている。

確かにデザインにはフェイクっぽい要素が多々あるが、それを割り引いても、宿泊料の高いこの街でインディゴ香港は大いに価値を発揮している。それゆえThe Listのお眼鏡にも叶ったというわけだ。客室は30平米以上で、実によく設計されているが、残念なのはバスルーム。カップルや仲間が一緒に使うには少々狭いことだ。

客室は主に２タイプあるが、広さの差はわずか3平米で、私たちの見たところではベーシック・タイプ（スーペリア）でも十分満足がいく。防音がしっかりしているようで、低層階の客室でも通りの喧噪はさして気にならない。

IHG社のウェブサイトの写真を見ると、このホテルの屋上のプールがまるで宮殿のような水のサンクチュアリででもあるかのように見えるが、騙されてはいけない。実物は極小サイズで、底の一部がガラス張りになっているだけなのだが、ひと泳ぎしてリラックスしたり日光浴したりするには最高だ。

ホテル内の飲食店の選択肢は限られているが、なにせここは歴史と賑わいの街・湾仔（ワンチャイ）のど真ん中。歩ける範囲だけでも食べるところには不自由はしない。