東京都千代田区丸の内1丁目1−1
リッツ・カールトンやペニンシュラなど東京に数多ある外資系5つ星ブランドに対して日本が出した答え――それがパレスホテルだろう。高級感に満ち必要な設備が良く整った全290室の客室、温かいおもてなしの心、多数の高級レストランや施設、期待通りの内容を誇る。
パレスホテルは日本の歴史とともに生きてきた。現在の美しい建物は2012年5月に完成した複合ビルプロジェクトの一部で、ホテルのリニューアルは2度目。建替前のパレスホテルは半世紀以上前の1961年開業だが、これは国営の「帝都ホテル」の払い下げを受けたものであった。
新しくなったパレスホテルは、堂々たる佇まいにドラマチックな印象がより強まった。ここからの皇居の眺めは随一だろう。レストランとバーが10施設、巨大な宴会場、日本の小さな村が収まるのではと思わせるほど広いロビーなど、とにかく規模が大きい。だがこのスケール感とは裏腹に、サービスは改装後もきめ細かく温かい。そしてレストランは他の追随を許さないクオリティ。特に日本料理「和田倉」の内装はとても美しい。
客室はコンラッドに匹敵するが、低価格帯の客室はコンラッドよりも多少狭い。写真の通り、最近よく見るガラス壁のバスルーム(これが好きな人がいるのか、常々疑問だ)が採用されているものの、幸いにもブラインドがついているためプライバシーは万全だ。
道路を一本渡れば、世界で一番有名なジョギングサーキットひとつ、皇居がある。全長5キロの皇居ランは平坦で走りやすいが、週末や夕方は混んでいる。南東に位置する松林は要チェック。
数多くのホテル内レストランの中でも、私たちのお気に入りはグランド・キッチン。メニューの幅は広く、東京のホテルの中では値段もリーズナブル。
近現代画家による作品が計720点、館内のあちこちに飾られている。美術好きは壁に目を留めるだろう。
ホテルのすぐ近くには東京でも最も瀟洒な並木道のひとつ、丸の内通りがある。南端のペニンシュラホテルと永代通りを結ぶストリートは散歩にもおすすめ。
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