日本文化の源泉たる古都・京都のホテル

京都に行かずして日本の旅は完全なものとはいえない。京都はかつて天皇が住んでいた街であり、世界遺産を17も擁するいにしえの都だ。この街を訪れる旅行者の多くは、京都では“旅館”と呼ばれる美しく伝統的な日本風の宿に泊まるものだと考える。松の木のある日本庭園、歴史ある木造家屋、畳敷きの和室、着物姿のエレガントな女性たちが配膳してくれる3時間にも及ぶ食事……確かに京都でもこれらを味わうことは可能だが、相当な出費を覚悟しなければならない。

1人1泊10万円は下らず、しかも食事代は別というケースも多い京都の最高級旅館。このカテゴリーでの私たちの一押しは星のや。全25室、贅を尽くしたモダンな日本建築は、ホテル専用船でのみアクセスができる。川に面した眺めも見事の一言だ。

だいぶお手頃なところでは、ホテルカンラがおすすめ。モダンでエレガントな客室に上質な和家具、銘木を配した高級感ある設えという、日本には数少ない真のブティックホテルと言える。京都駅を挟んで反対側の姉妹ホテル・アンテルームも、装飾を廃しより価格を抑えたブティックホテルである。

国際チェーンホテルの安定感を選ぶ人には、ハイアット・リージェンシー京都を勧めたい。ハイアットブランドの中価格帯に属する「リージェンシー」の中でも随一といえる。京都でしか味わえない体験を望むなら、葵KYOTO STAYを。京都の伝統的木造家屋である6棟の町屋の内装は、アムステルダムかニューヨークのスタイリッシュなアパートメントに近い。ブティックホテルではザ・スクリーンという選択肢もあるが、客室はややデザイン過剰でギミック感がぬぐえない。

最近、京都にはリッツ・カールトンが進出したが、同じ値段を払うなら中ランクの旅館に泊まるべき。カプセルホテルを体験したい人はナインアワーズを。ただし1～2泊が限度だろう。

The List's Honorable Mentions

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