28 Place des Vosges, 75003 Paris
パヴィヨン・ド・ラ・レーヌに宿泊するべき理由は5つ。 (1)“黄金の鍵”の称号に恥じぬコンシェルジュの素晴らしいサービス(どんな小さなリクエストにも応えてくれる)、(2)温かくて気配りの利くスタッフ、(3)古風でプライベート感のあるガーデン・テラス、(4)アンリ四世によって建てられた17世紀の宮殿に滞在して味わうことのできる雰囲気、そして何と言っても(5)マレ地区の中心、列柱の回廊を持つヴォージュ広場からすぐというその立地だ。
ホテルを一歩出ると、素敵なカフェ、いくつものギャラリー、ブティック、そして数々の歴史と、パリと聞いて誰もが思い浮かべる景色がそこにある。だが、もし極上のラグジュアリーな客室が希望ならば、パヴィヨン・ド・ラ・レーヌは不向きだろう。客室は清潔で設備も整っており基本的には良い部屋なのだが、室内は暗く、広さは20平米からと比較的狭く、かなり伝統的なフランス風の趣だからだ。インテリアのスタイリングは寄せ集めの感があり、辛うじて“コンテンポラリー・フレンチ”と呼べるところに、モダンの要素とレトロなエレガンスを散りばめたもの――と言えば解り易いだろうか。しかし、54ある客室は全て違うので、自分にぴったりくる部屋がきっとある。それが見つかるまで部屋の変更を何回でも、親切なスタッフに遠慮せずに頼んでみることを勧めたい。宿泊客であれば、天気の良い日には通りに面したゲスト限定のテラス・ガーデンでカクテルやコーヒーを楽しむことができるのは、大きな魅力だろう。
テラスに面した部屋は眺めが素晴らしいが、テラスから聞こえる話し声等が気になることを覚悟しておく必要がある。客室や廊下は暗めでやや重苦しい印象。
ヴォージュ広場の列柱の狭い隙間を抜け、ホテルにアクセスする。広場は特に天気の良い日には人で溢れており、最初は見つけるのに苦労するかもしれない。
1600年代初頭、この建物の歴史は、パリの上流階級やエリート達が集まる王家の私邸であった頃にまで遡る――スタッフに頼んで詳しく語ってもらうのも良いだろう。
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